■ペーパーコードの椅子のこと■






初めてペーパーコードの椅子を見たのは20年ほど前のこと。
私自身を含め、周囲の友人達が結婚し始める頃でした。

クリエイティブな仕事を持つ、センスの良い友人の新居に招かれた時の衝撃は忘れられません。
楔の入った大きなダイニングテーブルにYチェアが数脚。

その頃の椅子の主流はラバーウッドにブラウン系のウレタン塗装がされているもの。
無個性で重たくて。
誰もが一様に「ダイニングセット」として
このラバーウッドのつるつるしたテーブルにお揃いの椅子を4脚つけて、新生活をスタートさせたものです。

そういう光景に慣れていた私には
軽くて動かしやすい、ペーパーコードの椅子は強烈なインパクトがありました。
この世にこんな椅子があったのか、と。

思えばそこが出発点だったかもしれません。

深く考えず、適当に揃えた椅子に囲まれているうちに
私はどんどんストレスが溜まってきました。

居心地が悪いのです。
その空間を愛せなくて。

時間とお金をかけて、理想の椅子を買うと誓いました。

あれから色々な変遷があり、今があります。

私はとても苦労しました。

予算がなかったからです。

憧れのペーパーコードの椅子は
当時北欧家具の専門店にしか売っていませんでした。

ウェグナーのYチェアが、一番お安いタイプ(ビーチ材ソープフィニッシュ)で1脚8万円、
というのが当時の価格であったと記憶しております。

4人家族ですからどうしても4脚は必要になりますので
椅子だけで30万円以上かかることになります。

これはとても無理でした。

ランクを下げて、モーエンセンのJ39という、同じくペーパーコードの椅子を選びました。
私は今でもYチェアよりこのJ39のデザインの方が好きなので、妥協をしたわけではありませんが、
このJ39は、同じく一番お安いタイプ(ビーチ材ソープフィニッシュ)が1脚49000円、
と、Yチェアよりはお買い得な価格。



頑張れば手が届く、と思いました。
お金を貯めて1脚ずつ2脚揃え、
残りの2脚はヴィンテージから時間をかけて探し
ようやく4脚揃うまでに2年かかりました。



家具を買うって大変なことなんです。
欲しいものに際限なく予算が使える立場ではない、普通の主婦ならば 当然のことですよね。

私は煌びやかなブランドの服や靴は要らないし
豪華な宝飾も必要ない。
それより居心地の良い空間が欲しかった。
だから椅子を優先しました。

その後、NORTEの立ち上げに関わらせて頂くことになった私が
何よりも先にショップに並べたかったのはこの「ペーパーコードの椅子」でした。

今は少しずつ増えてきていますが、
ほんの10年ほど前までは 国内既製品でペーパーコードの椅子は皆無だったと思います。

少しでも廉価で、お気軽にお買い求め頂ける北欧デザインの椅子。

そんな椅子を私たちは求めていました。




ペーパーコードの座面は、職人さんが一人で最初から最後まで編み上げます。
大変な体力と時間が必要です。
日本国内には腕の良い職人さんが大勢いらっしゃいますが
当然高額になります。

NORTEでは「お求めやすい価格で良質なものを」心がけておりますので
国内で依頼するのは断念せざるを得ません。

だったらどうすればいいか。

中国で高い技術を持つ工場を探しました。
何度も足を運び、試作を繰り返し、
ようやく完成したのがビークチェアです。



ペーパーコードの座面は軽くて丈夫。
ちょっと汚れたら逆さにしてパンパンはたけば綺麗になりますし
ホコリも気になりません。
防水スプレーをかけて頂くと、何かをこぼしても慌てずに済みます。

いかがでしょうか。
NORTEのペーパーコードのチェア。

是非1脚招いてください。

表示切替: 並び順: 在庫:
11件中1件~11件を表示
11件中1件~11件を表示

ページトップへ